owada.org 2010
外部サイトへのリンク→ mixi flickr facebook twitter twilog 写真館
サイト内コンテンツ→ 演劇三昧 読書三昧 ホテル三昧 音楽三昧 映画三昧
藝術三昧2010 藝術三昧2009 自己紹介 写真生活 旅日記 リサーチ 大学ポータル
琵琶湖ビエンナーレ2010
会期 2010年9月18日(土)-11月7日(日) *火曜休み 開場10:00-17:00
場所 滋賀県近江八幡市旧市街
11月6日に訪問した。
近江八幡は関西に3年間住んでいたときに行ったことがあると思っていたが、行ったのは彦根で、当時は彦にゃんもいない静かな町並みであった。
近江八幡そのものはびわ湖に面していないということも行くまで知らなかった。旧市街地というか、観光地は駅から2キロ以上離れていてバスかタクシー・駅レンタサイクルなどで行くしかない。
ここ数年で訪れたビエンナーレで最高のクオリティを持っていると思う。もっと早くに訪れて、そのすばらしさを多くの方に宣伝できればよかったと正直後悔している。次回もとても楽しみである。
よかったこと4つをあげておくことにする。
今回のこの会場の作品と特徴として、「水」をテーマにしたもの「緻密な作品」もしくは「儚い作品」という感じのものが多かった。もちろん、今は使われていない町屋を利用しているものも多くあるが、主催者、会場提供者などの思いは一つなようで、「近江八幡」が元気になるそういう作品展示を目指していることがよくわかる。ともすると「廃墟」ブームに乗じた「無常」「無」「朽」というようなものを全面に出した展覧会もあるけれど、そういうことがないのがとても気持ちがよかった。
街興し展示はこうでなければいけない。そんな中で、
1.とても壊れやすいような作品がたくさんあるが、どこかの美術館のように「事前注意」とか「ダメ出し」みたいなことはしないのが格好いい。もちろん、監視している目線はビシビシ感じるし、過不足ないアドバイスはしてくれる。鑑賞者も優しい気持ちになれるというものだ。
これだけの優れたスタッフの秘密は何なのか、聞いてみたかった。
2.会場には現在営業をしている町屋・喫茶店などもある。近所の美術館の方も、ビエンナーレの人にやさしく道を教えてくれる。ほかの美術作品を展示している館の庭に作品がある場所もある。一体となっている感じに街の優しさを感じた。近江商人の心意気というものなのだろうか。
3.テーマは水というものにあるからであろうか、作品には共通するものを感じた。だいたいビエンナーレとかだと「見本市」となってしまうのはやむを得ないのだろうけど、企画展と言ってよいその統一感に心地よさを感じた。
4.奇跡のネコ天籟宮なる会場には作品が4つばかり並んでいる。実は、並んでいるその様で一つ「特別な作品」があった。それがこの写真のネコである。
ほかの会場にも実は本当のネコ(マペット)の作品が数カ所に展示されているが、それらは当然生き物ではない。このネコはビエンナーレ初日にふらりと住み着いて、以来この会場に住み着いているそうである。なんとも強いネコである。会期が終わってこのネコはどうなったのか。
ともあれ、いままでみたビエンナーレ・トリエンナーレでとても完成度の高い(テーマ展として優れた)ものである。次回も期待したい。
ちなみに、会場で撮った写真はこちら(flickerに368枚ほど)
西宮船坂ビエンナーレ2010(10/10-11/14)
http://funasaka-art.com/
11月7日(日)に訪問した。
船坂という土地がどういう土地なのかよくわからないままに、惹かれる何かを感じて出かけた。
メイン会場となっているのは今年廃校となった小学校。確かにまだ生きているそんな感じが色濃く漂う。
このビエンナーレは来年には国際展へと昇華しようとも考えているようだ。
作品・作家は多くは20代~30代の若い作家なようで、船坂という土地と深い関係を持った作品が船坂エリアにちりばめられている。会場の規模つかめないで行ったが、3時間もあれば一通りの鑑賞は可能。
びわ湖ビエンナーレが「水」「緻密」ということばが思い浮かぶのに対して、こちらは「土」「豪快」という感じの作品が多い。豪快というといい感じだが、言い換えれば「乱暴」とか「若い」というか、そんな感じにも受け取れる。
もっとも、
このビエンナーレの最大の魅力はその「土地」にある。東京から新幹線を乗り継いでだからどんな田舎でも驚かないけど、西宮から30分でこんな素晴らしい場所があるとは。
この地で作品制作を志した作家・作品制作を支えた方々・運営スタッフに敬意を表したい。
国際展に昇華するよりは、アーティストレジデンス村として、それこそ、桃花村を目指してほしいのだけれど。それは訪問者の勝手な願いだ。
ちなみに、会場で撮った写真はこちら
登米アートトリエンナーレ2010
『理想郷・幾何学構成アートの祭典』(9/1~10/31)
http://www.tome-arttri.com/
10月30日(土)31日(日)の最終日に訪問した。
第1回のこのトリエンナーレは幾何学構成アート作品を巡る旅となる。2日間の走行距離は100kmにもなる。会場間は4kmは優にあり、それなりの覚悟で臨まないと制覇することは困難である。
このエリアの難解なことには、登米郡=登米市(とめ)、登米町=登米町(とよま)と呼び名が異なり、指し示しているエリアも異なることがある。今回のtome
art toriennaleは、その平成の大合併でできあがった「登米市」を中心に展開される案外広域のイヴェントなのだ。
結論からすると、この中田町出身の佐藤達さんの作品が点在するエリアに、幾何学構成の作品がちりばめられている。それが案外、荒涼としたというか、広いこの地に似合うことが面白いものではあるが、なんせ人がいない。そもそも、どういう経緯でその作品が設置され、それが街にどのようなメッセージを発しているのか不明であり、遠路来た私はどのような面持ちで作品に臨んだらいいのかよくわからない。
(実は全作品を見るにつれて、その必然性とか、その土地との関係性などはどんどん見えてくるのだけど、なんせ、それを知らずにこの土地に訪れるとか、そもそも「登米市」知っている人いないし、登米町もかろうじて・・・そんな状況ではなかなか宮城県以外から人を集めるのは難しいのではないのであろうか)
いや、作品は面白い。空間に「異物」と「調和」が微妙に入り交じってなかなか面白い空間になっている。
登米町ではラジオ放送の歩こう会生中継とあいまって、街は雨のなか、みやぎの明治村の面目躍如という感じの人出とにぎわいがあったが、他はなんとも泣きたくなるような感じであった。
次回開催を目指す上での課題はこんなところだろう。
やはり、越後妻有の規模の作品、その土地との関係性が強くないのならば、開催会場を絞るのも一つの「手」だろうし、幾何学構成アートとその土地との必然性を持つのはなかなか難しいのはわかるがなんとかそこで折り合いをつけないことには、登米という土地とトリエンナーレの関係性が薄れ、やがて、来場者にも、ボランティアスタッフにも縁がなくなってしまうのではないかという危機感を感じた。
(よっぽど、石ノ森章太郎のマンガで街を興した方が必然性は見えるし、宮城の明治村の方がよっぽど人々の関心は高いわけである)
そして、越後妻有トリエンナーレ・瀬戸内芸術祭・あいちトリエンナーレとは覆らない開催期間は必要である。会場巡りをする人はそんなに日本全国に多いわけではない。そして、他のビエンナーレとの連携も必要である。
次回も期待したいトリエンナーレである。
写真は帰路でコンパクトフラッシュカードを壊してしまい、復旧するのに5万円もかかってしまった。けど3年後まで見ることができない風景のために出費を覚悟して無事現像できた。写真はこちら
あいちトリエンナーレ2010
開催時期 2010年(平成22年) 8月21日(土) ̶ 10月31日(日)
会場等 愛知芸術文化センター、名古屋市美術館、長者町地区
さすが、ARTEC、愛知万博、名古屋デザイン博など、数々の文化事業を街全体でやってきた名古屋だけにいい感じのトリエンナーレになっていた。もっとも、ビエンナーレ・トリエンナーレなどがこれだけ日本中にできてしまうと、日本でやることに意義があるというような「大きな」必然性では納得できない観客も増えてきたのではないのだろうか。もちろん、横浜トリエンナーレのような規模の「見本市」としての価値を見いだすのも一つの方法であろうが、それは「横浜」に譲るべきであって、他の都市・地域で行われるものは一線を画したものであるべきである(と思うに、福岡アジア美術館で行われるトリエンナーレは「アジア」という位置づけを明確にしているのかとは思うので、行ってはいないが流石と思わせる何かを感じている。去年行かなかったことを後悔している。再来年には是非見てみたい)。そんな中であいちトリエンナーレは大きく分けて5つのジャンルがあったようである。
その1.「美術館での作品展示」
その2.「メディアアートの系譜を感じさせる展示」
その3.「オフミュージアム」
その4.「ビデオアート」
その5.「オフミュージアムの延長にあるパフォーミングアートと街の中のハプニング」
私は名古屋の滞在時間が24時間くらいだったので、見ることができたのは「その1」「その2」「その3」「その4の一部」ということで実は今回のメインであった(と思われる)パフォーマンスを街中などで体験することはできなかった。次回にはパフォーマンスにあわせて訪問する計画を立てたい。
このパフォーマンスをメインにというのは、以前、名古屋芸術大学に行っていた頃に、名古屋は街の規模に比べて実は小劇場など演劇が盛んだというのを聞いたことがある。どうやらそこらへんとの関係があるようである。
しっかりと記憶と記録にとどめたいので、以下順次批評を重ねることとする。
(結論だけ先に書いておく)
このトリエンナーレは「アリ」である。日本においてとても重要な位置を占めることになるであろうあいちトリエンナーレを応援したい。が、他の地域の「ビエンナーレ/トリエンナーレ」に比べて都市で開催されるということもあり、必然性が弱い、ボランティアスタッフの質のばらつきが気になる、次回テーマもこれではちとつらかろう・・・。などといろいろ心配になること山積である。越後妻有などであれば、3年毎に同じことをやっても許される。が、大都市名古屋でそれは許されまい。しかし、次回に大きく変える要素はどこにあるのであろうか。繊維問屋街・・・も大都市名古屋でこれをやっていては。再生を感じさせる芽、廃墟に生命感を持たせる作品との融合、進化などがテーマであれば良かったのかもしれないが、あれを見てしまうと私は日本の暗い未来を予兆したかのような、アートは人々を幸せにするという大前提が崩壊してしまう。
これだけ日本中でビエンナーレ・トリエンナーレが花盛りになっているからこそ、その元祖としての名古屋には「開催地としての必然」「アートが人々を幸せにする」とはを見せつけて欲しい。
瀬戸内国際芸術祭2010
2010年7月19日(海の日)~10月31日(日)
2010年8月2日~8月4日に行った。
道中の写真はこちら
実は行くまではどうなんだろうと不安がいっぱいであったが、実際訪ねてみると、いくつかの不安は払拭、感動がふりそそぐ、瀬戸内の夏を堪能することとなった。
もっとも、会期中は島内・島々を結ぶ船は混乱を極め、食料事情と宿泊事情は最悪となっていたようだ。もっとも、島の方々はお遍路さんの「おもてなし」の心を知っている方々だからか、来島者にはとても優しく、感謝であった。
道中の記録はmixiに日記として書いた。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1553633609&owner_id=14373
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1554499657&owner_id=14373
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1554925157&owner_id=14373
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1555391239&owner_id=14373
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1555914398&owner_id=14373
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1556119500&owner_id=14373
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1556513202&owner_id=14373
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1559103293&owner_id=14373
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1559683558&owner_id=14373
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1560237565&owner_id=14373
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1560696799&owner_id=14373
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1562996194&owner_id=14373
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1566373842&owner_id=14373
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1567029591&owner_id=14373
関連企画
高松市美術館「森村泰昌モリエンナーレ/まねぶ美術史」
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1568628210&owner_id=14373
関連企画ではないけど、長いこと行きたいと思ってようやく行けた。
「○○ではない」というのが私の分岐点なのだけれど、ここ・というか、イサムノグチ氏には似た何かを感じている。次はモエレ沼公園だ・・・。
イサムノグチ庭園美術館
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1567734424&owner_id=14373
下記に行った方、是非感想など聞かせていただければうれしいです。
釜山ビエンナーレ 2010(9/11-11/20)
http://www.busanbiennale.org/en/main/
福島現代美術ビエンナーレ2010(10/1-10/31)
http://wa-art.com/bien/bien2010/index.html
IWAKI ART トリエンナーレ2010「やる気」(10/1-10/11)
http://iwaki-art-triennale-2010.com/place.html
第8回 光州ビエンナーレ 2010(9/3-11/7)
http://gb.or.kr/?mid=main_eng